職場のストレス、どう対処する?
物事の捉え方で感じ方は変わる

仕事にはストレスがつきものだ。しかし、同じ職場にいても、病んでしまう人と、タフに仕事を楽しんでいる人がいる。その違いはなんだろうか?
それは「物事の捉え方」だ。物事の捉え方(認知)や対処の仕方(行動)を見直せば、ストレスを軽減させることができる。そのためのカウンセリング手法が、「認知行動療法」である。
同じものを見ても、認知の仕方は人それぞれだ。例えば、ここにりんごがひとつあって、「このりんご、美味しそう。ちょうどお腹すいているし、少し分けてもらえないか聞いてみようかな」と思ったとする。その時、あなたならどちらの考えがよぎるだろうか。
「いきなりお願いしたら、迷惑だと思われるかな」
「頼んだらきっと、りんごを分けてくれるだろう」
どちらが正しいということはない。このような場面でふっと出てくる思考を「自動思考」と呼ぶ。一方、その人の「性格」に近い認知が「スキーマ」だ。「お願いすると迷惑がかかる。私は愛されない存在だから」というのがスキーマである。思春期くらいまでの経験で形成される、世界を捉えるフィルターのようなものだ。
人の思考の根っこにはスキーマがあり、自動思考に影響を与えている。スキーマと一致しない情報は無意識にシャットアウトしてしまうため、「いくら褒められても自信が持てない」ということも起こりうる。
次からは、職場での具体的なケースを参照しながら、認知行動療法を使った解決策を紹介していく。要約では10のケースの中から、4つのケースを取り上げる。
【必読ポイント!】自分がどう思われるか気になる
わからないことを聞けない
〈事例〉20代会社員のショウさんは、仕事に慣れずつらい思いをしている。わからないことはたくさんあるが、同じ部署の人は忙しそうで聞きづらく、「そんなことも知らないの?」と言われそうで怖い。そのため、誰かに聞けばすぐにわかるようなことも一人で調べ続けている。ショウさんの事情を知らない上司は、「残業が多い割に、成果が上がらない」と低く評価している。


















