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本書の要点

  • 人々の手本になれるよう、常に自らを律し、用心深くあることを心がけよう。そうでなければ人はついてこない。自分より低い立場の意見に積極的に耳を傾け、自らの身を改めるようにするべきだ。

  • 血筋や家柄で評価するのではなく、あくまで能力にしたがって他者を評価するべきである。優れた人材がいないと嘆いてはならない。人材は自ら進んで発掘するものである。

  • 仁義をもって、人々の生活向上を第一に考えた政治を行うべきである。また、法は天下のものであるので、君子であってもその尊厳を守らねばならない。

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【必読ポイント!】 人の上に立つ者の取るべき態度

常に自らを律し、用心深く

太宗は、上に立つ人物が天下を安定させるには、とにかく自らを律し、慎重に行動すべきだと考えていた。我欲に溺れてしまっては、肝心の政治に身が入らなくなり、人民のことを考えることができなくなってしまう。やがては、臣下や人民からの尊敬を失ってしまうことになるだろう。

太宗が即位して四、五年経つころには、すでに安定した治世が実現されるようになったが、太宗はそうした時こそ、慎重さが要求されると考えていた。その姿勢は、「国を治める時の心構えは病気を治療するときの心がけとまったく同じである。病人というのは、快方に向かっているときこそ、いっそう用心して介護にあたらなければならない」という言葉に端的に表れている。泰平の世の中だからこそ、常に気をゆるめず注意深く行動する必要があるというわけである。

太宗は、国を治めることを、木を植えることにもたとえている。隋の煬帝(ようだい)は、美女や宝物を集めて奢侈にふけり、それでも尽きない欲に動かされて軍事行動を起こした。結果、人民は反抗し、国は滅んでしまった。上に立つ者が身を慎んでこそ、人民の暮らしは安定する。それは、根や幹がしっかりした木の枝葉が、自然に茂るのと同じことなのである。

臣下の進言に耳を傾ける

vvs1976/iStock/Thinkstock

治世の初めのころ、太宗は側近のひとり、魏徴(ぎちょう)から、「明君が明君たるゆえんは広く臣下の進言に耳を傾けること」と言われている。そうすることで、一部の側近に惑わされずに、下々の状況を理解できるからだという。

しかし往々にして、危機に瀕している際は優れた人物の意見に耳を傾けようとするものの、いざ国が安定しはじめれば心にゆるみは生じてしまうものである。

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要約公開日 2016.04.11
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