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忘我思考の表紙

一生ものの「問う技術」

忘我思考


本書の要点

  • 「自己肯定感」へのこだわりは狭い「自我」を固め、否定感を生む。禅は答えより問いを重んじ、我をほどき柔らかな自己を育む思想であり、言葉への柔軟な態度が心の幅と自由を広げる。

  • 体験を経験に昇華する「EXPメソッド」は、多様な「我」を受け入れ「無我」へ至る実践法だ。これにより柔らかさを取り戻し、可能性を広げることができる。

  • 「問う」姿勢は自立と自由をもたらし、広い視野を開く。「問いの設定」を重視し、自らの「座右の問い」を持つことが自己探索と人生の充実につながる。

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自己肯定感か、自我肯定感か

「自我」を肯定しようとして「自己否定感」に苦しんでいる

「自己肯定感」という言葉が近年盛んに、しかも「自己肯定感を高める方法」「自己肯定感が低い理由」というような否定的な文脈で使われるようになっている。自己の肯定も否定も、主観的な行いであるため根拠はない。だが、多くの人が思い込みにより、ネガティブな感情に苦しんでいるようである。

その根底には、心の柔軟性の喪失が関係しているのではないか、と著者は考える。今までにやってきたこと、守ってきたこと、信じてきたことを「自己」だと決めつけてはいないか。狭いスペースに閉じ込めたそれは、「自己」というより「自我」と呼ぶほうがしっくりくる。

「自我」という言葉にはネガティブなイメージがあるかもしれない。しかし、凝り固めた「自我」を肯定するか否定するかという、「問いの設定」自体が間違っているのだ。

忘我の境地 ――梅干しからトマトへ

metamorworks/gettyimages

こうした時代にこそ、禅の考え方が役に立つ。禅というと「坐禅」を思い描くかもしれないが、それは身体を使った実践のごく一部分に過ぎない。禅は生き方、世界や人生に向き合う態度を含めた広い概念であり、「よく生きる」ための智慧と技術が詰まっているのである。

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要約公開日 2025.09.28
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