flier_logo
ゴールドプランなら4,000冊以上が全文読み放題! 7日無料体験はこちらから

本書の要点

  • 私たちの脳には「デフォルトモードネットワーク(DMN)」という回路がある。これが過剰に働くと反芻思考を引き起こし、メンタル不調につながる。読書はこのDMNの暴走を抑え、脳の休息をもたらす。

  • 脳は無意識に自分に都合のよい情報を選び取る「確証バイアス」を持つ。精読によってこのバイアスを抑えることで、客観的で深い理解が可能になる。

  • 解釈の余地がある本を読み終わったときの「未完了感」は、私たちに自らの内面を探究するきっかけを与えてくれる。これは精神的自由を育み、守る手段となりうる。

1 / 4

「読まない時代」の現実

読書習慣の二極化

デジタル媒体が普及し、紙の本を開く時間が減ったと言われる。私たちは今、本当に「読書離れ」の時代を生きているのだろうか。

ベネッセ教育総合研究所と東京大学社会科学研究所が共同で実施した調査によると、小学1年生から高校3年生までの子どもの約半数(49.0%)が、平日に全く読書をしていない。子ども全体の1日あたりの平均読書時間は、2015年の18.2分から2022年には15.2分へと、7年間で約3分減少した。

たった3分と思うかもしれないが、著者はここに「読書習慣の二極化」という構造的な問題があると指摘する。日常的に読書を継続する「多読層」と、全く読書をしない「不読層」に明確に分かれてしまっているのだ。幼少期の読書体験の差は、子どもの将来にまで長期的な影響を及ぼす。さまざまな研究結果から考えると、子ども時代に「何を」「どのように読むか」という読書経験が、生涯にわたる認知能力や意識・非認知能力の形成にまで影響を与えていると考えられるからだ。

紙からデジタルへの移行

west/gettyimages

では、大人はどうか。令和5年度の文化庁国語課による調査では、日本人の読書習慣が紙媒体からデジタルデバイスへと明確に移行している実態が示された。「読書量は減っている」と答えた人は全体の約7割。その理由として最も多く挙げられたのが「スマートフォンやパソコン、ゲーム機などの情報機器に時間が取られる」で約44%、次いで「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」が約39%だった。16歳から19歳に至っては、約71%が情報機器の使用を読書時間減少の理由として挙げており、デジタルデバイスの普及が若い世代の読書習慣に深刻な影響を与えていることが浮き彫りとなった。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3774/4498文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2026.01.15
Copyright © 2026 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

かくれた「強み」をみつけよう。
かくれた「強み」をみつけよう。
三石原士
世界一ゆるい勉強法
世界一ゆるい勉強法
サバンナ 八木真澄
心地よい自分が見つかる101の質問
心地よい自分が見つかる101の質問
小林弘幸
体力おばけへの道
体力おばけへの道
澤木一貴國本充洋(監修)
「忘れられないあの人」になる小さな習慣
「忘れられないあの人」になる小さな習慣
山内誠治
伝え方ひとつで変わる わたしの毎日
伝え方ひとつで変わる わたしの毎日
Emi
あなたの職場を憂鬱にする人たち
あなたの職場を憂鬱にする人たち
舟木彩乃
24時間が変わる朝の30分
24時間が変わる朝の30分
吉武麻子

同じカテゴリーの要約

気がかりゼロ
気がかりゼロ
山田智恵
やらないことを決める技術
やらないことを決める技術
大平信孝
人づきあいの戦略書
人づきあいの戦略書
吉川ゆり
ゆるまる脳
ゆるまる脳
菅原道仁
無料
ビジネスマンの父より息子への30通の手紙
ビジネスマンの父より息子への30通の手紙
キングスレイ・ウォード城山三郎(訳)
投資初心者の僕がプロたちから学んだ、正しいお金の増やし方
投資初心者の僕がプロたちから学んだ、正しいお金の増やし方
国山ハセン
自由より自在に生きる
自由より自在に生きる
内田樹近内悠太
日記をつけて何になる?
日記をつけて何になる?
蟹の親子
書店に行くとだいたいイイコトが起こる
書店に行くとだいたいイイコトが起こる
杉浦正人
無料
いつも機嫌よくいられる本
いつも機嫌よくいられる本
岡崎かつひろ

フライヤーは、著者・出版社の許諾を得たうえで要約を掲載しております。また、選書委員会を設けて今読むべき本を厳選し、ライターが要約を作成しております。詳しくはコンテンツポリシーをご確認ください。