少しずつ涼しくなり、過ごしやすい季節になってきました。読書がはかどる秋の夜、ゆったりとした気分でリベラルアーツを楽しんでみてはいかがでしょうか。 今回は「深まる秋」にぴったりの、人生や思考を深める15冊を選びました。秋の夜長、本と向き合う静かな時間を味わっていただければ幸いです。 ※2024年10月29日更新
全米で15万部を記録した大ベストセラーで、日本でも話題となった作品。人生の持ち時間は、80歳まで生きるとしても4000週間だそう。今の自分の年齢から計算すると、もっと少ないのは明らかです。その事実を踏まえてどう生きるか?「人生で本当にすべきこと」を考えさせられる一冊です。
よい人生(グッド・ライフ)には何が必要か? その問いを追求すべく、「ハーバード成人発達研究」は84年かけて延べ2000人を対象に研究を行いました。果たしてその結果は、仕事かお金か健康か、それとも……? 答えはぜひ本書で確かめてみてくださいね。
カズレーザーさんおすすめの話題書。わたしたちは、将来のためにお金を貯めることに必死ですが、あの世にお金は持って行けません。
本書では、人生を充実させるには「ゼロで死ぬ」ことを意識して、幸せのために今すぐ行動しよう!と呼びかけます。やりたいことがあるのに躊躇している方におすすめの一冊です。
人間にとって「生きがい」とは何でしょうか? 旧約聖書に「人はパンのみにて生くるものにあらず」という言葉がありますが、衣食住が足りることと生きがいの欲求が満たされることは、イコールではありません。1966年の刊行から読み継がれる名著を、今一度読んでみませんか?
大人気『夢をかなえるゾウ』シリーズの一作目。ゾウの頭を持つ神様「ガネーシャ」がサラリーマンの主人公の前にあらわれ、「成功」に導くレッスンを行うというストーリー。
軽快なテンポで、サクサクと読み進められます。さて、人生の成功に必要なものとは何ぞや?
「お金」とはそもそも何でしょう? なぜ私たちはこの“紙切れ”を得ることに躍起になっているのでしょうか?
本書では中学生の主人公・優斗が、「ボス」にお金にかんする講義を受けることで進んでいく物語形式の一冊。優斗と一緒に身近な例を通して、社会の仕組みやお金の本質について学ぶことができます。
本作は「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」の総合グランプリ受賞作品。話題の一冊をこの機会に読んでみてはいかがでしょうか。
2024年のノーベル経済学賞を受賞したダロン・アセモグル氏。氏の著作として再び注目を浴びているのが、『国家はなぜ衰退するのか』です。
本書では、世界に豊かな国と貧しい国が存在する理由を、政治・経済による「制度」の違いにあると主張します。貧しい国は「限られたエリートに権力が集中している」という共通点があります。一方、米国のように豊かになった国は、経済的機会を多くの人が利用できるように創り上げた歴史があるのです。
本書では古代から現代に至るまでの世界の歴史を紐解きながら、国家の繫栄と衰退の法則について考察します。
「思考」の本質が描かれている、外山滋比古さんのロングセラー。学生向けに書かれた書籍ですが、大人でも十分読み応えのある一冊です。
なお、2024年2月に「東大特別講義」を加えた増補改訂版も登場。合わせて読んで、本書の魅力を存分に味わってはいかがでしょうか?
2003年に刊行された養老孟司さんの名著。自分好みの投稿だけが流れるSNSや動画ばかりを見ていませんか? 気がつけば「バカの壁」に囲まれているかもしれませんよ……!
本書は「壁」の向こうの世界に興味を持ち、知る努力の重要性を教えてくれる一冊。今の時代にこそ読むべき本だと言えるでしょう。
読書はそもそも何のため、誰のためにするのでしょうか?「仕事や勉強のために」と、暗記するように読んでいませんか?
本書は「もっと自由に本を読もうよ!」と、自分ならでは問いを育てる「自分の頭で考える読書」を提案します。本書から、読書の新しい楽しみ方を知るきっかけにしていただければ幸いです。
子ども向けの童話として有名な、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』。死の直前まで推敲が続けられ、未完でありながら最高傑作と言われる賢治の代表作です。
銀河鉄道で繰り広げられる幻想的な描写が印象的ですが、一方で賢治が物語に込めた想いが色濃く出ているのも特徴です。
小中学生のときに読んだきりという人も、あらためて読んでみると深い味わいがあるかもしれません。
架空の国家「オセアニア」を舞台に“近未来”を描いた、イギリスの作家ジョージ・オーウェルの代表作。全体主義、思考の取り締まり、行動や発言が逐一チェックされるデバイス……。どこか既視感のある設定に、背中がヒヤリとします。
『枕草子』『徒然草』と並ぶ「日本三大随筆」の一つである『方丈記』。本書は現代的に編訳し、わかりやすく解説した一冊です。
長明が生きた鎌倉時代初期は、戦争や災害、飢饉などが多発した「不安な時代」。ままならない人生に翻弄されながらも、心豊かに生きようとする長明の姿は、現代人のわたしたちにも共感する部分が多いはずです。
明治時代の文豪・森鴎外の短編小説。京都の高瀬川に浮かぶ小舟を舞台に、島流しを命じられた罪人と護送人の短いやりとりが描かれています。
今から島に流されるというのに、あまりに落ち着いている罪人。護送人はその理由を尋ねますが、そこで語られた衝撃の内容とは――。
罪とは何か、幸せとは何かを考えさせられる秀作。美しい情景描写とともにお楽しみください。
グリム童話の一つとして知られる「ハーメルンの笛吹き男」。実は、中世ドイツで実際に起こった「子ども連れ去り事件」をもとにしているのはご存知でしょうか?
本作ではその事実をつきとめるべく、さまざまな史実を検証していきます。ミステリーのようなゾクゾク感が味わえる一冊です。
flierではビジネス書のほか、多彩なジャンルの本を数多く取り揃えています。ぜひこの機会に「読書の秋」を楽しんでくださいね。