2024年の5月のflierでは、働くことの意味について考えさせてくれる3冊が月間ランキング上位になりました。地方の商店街の紳士服店が世界的ブランドに成長するまでの軌跡を追った『ユニクロ』、カナダに学ぶお金の不安から解放される生き方を説いた『いつのまにか億り人になれる超マネーハック』、働く意味を問いかける『君はなぜ働くのか』。合わせて読むと、明日の仕事も頑張ってみようかな、という気持ちになれるかもしれません。
2024年5月のflierで最も読まれた要約は、『ユニクロ』でした。迫真のノンフィクションとして圧倒的な筆力を誇る本書は、地方の商店街から世界的アパレル企業に成長したユニクロの歴史を、創業者の柳井正氏とその周囲の人々の奮闘を通じて描きます。衰退していく商店街の中で、どのようにしてユニクロは活路を拓き、社内外の試練を乗り越えて成長し続けたのか。著者の丹念な取材により、その全貌が明らかにされます。
数々の挑戦に立ち向かい、情報製造小売業へと進化を遂げる過程は、現代のビジネスパーソンにとって多くの示唆に富んでいます。「希望」というキーワードが際立つユニクロの物語は、すべての働く人に勇気を与えてくれることでしょう。
第2位は『いつのまにか億り人になれる超マネーハック』でした。カナダと日本の金融環境を生き抜いてきた品田一世氏が、投資の重要性と具体的な方法をわかりやすく解説しています。新制度になったことが記憶に新しいNISAをきっかけに、投資を始める人が増えていますが、投資への不安が拭いきれない人も多いはず。本書はその不安に寄り添い、投資を身近なものに感じさせてくれます。
単にお金を増やすテクニックだけでなく、著者が長年在住しているカナダの人たちが実践している「幸せな生き方」も紹介されています。金銭的な豊かさだけではなく、心の充実も追究する姿勢には、多くの人が共感できるはずです。お金を増やし、心も豊かに暮らしたいと思ったら、本書をぜひ手に取ってみてください。
3位にランクインしたのは、『君はなぜ働くのか』でした。大ベストセラーとなった『人は話し方が9割』の著者である永松茂久さんが、『君は誰と生きるか』の続編である本書でテーマにしたのは、「働くこと」にまつわる悩みです。
本書は、起業家の主人公が、大実業家の師匠から仕事と人生についての洞察を学ぶというかたちで物語が進行します。起業家として成功を収めつつも、「やりたいことがわからない」と悩む主人公。こんな悩みに、親近感を感じてしまう人も多いのではないでしょうか。「やりたいことを仕事にしよう」というメッセージが強調される現代では、多くの人が似たような悩みを抱えているはずです。本書は、現実と理想のギャップに焦点を当てながら、働くことの本質的な理由、新しい視点を与えてくれます。「今の仕事がつまらない」という気持ちに心あたりがあったら、本書を通じで仕事への向き合い方を見直してみませんか。
以上、2024年5月の月間ランキングをお届けしました。来月もお楽しみに!
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